にまめブログ

限界まで煮込まれたオタクの呟き

ピオフィオーレの晩鐘 ニコラ√感想

どうも、煮豆です。

今回は遅ればせながら始めました、「ピオフィオーレの晩鐘」

 

 

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基本的に一度乙女ゲームをやり始めるともっとやりたい!モードに入り、その熱が引くとしばらく乙女ゲームはいいかな~モードに入りを繰り返す私。今月の頭にコロナに感染し、ベッドから動けずにいる期間に久々に積み乙女ゲーを消化しているうちにまた乙女ゲーム欲に火がついたので、前々から気になっていたピオフィのソフトを購入しました。ちなみにvita版。旧作で目をつけていたものはだいぶ消化できたので、そろそろSwitchの購入を真面目に検討している今日この頃です。

 

と、いうことで。

 

 

 

 

 

 

ニコラ√感想

ニコラ・フランチェスカ(CV:木村良平

第一印象⇒いかにも CV:木村良平っぽい。物腰柔顔良胡散臭男(悪口?)

 

 

 

初見ではに心惹かれるものがあったんですが、攻略制限上最初にプレイできるのはダンテとニコラのみ。おすすめの攻略順を調べていると、最初からピオフィの世界観に浸りたいならダンテ、できるだけネタバレの少ない順に進めたいならニコラがいいらしい。とりあえず共通進めてみて気になる方にいくか~とか思って始めてみたものの、ここでひとつ誤算。

 

ピオフィ、思いのほか共通が短い。

最近やってた作品(シャレマニ、オラソワ)が共通ガッツリ長めだった分、「え、もしかしてもう個別???」と若干混乱。自分で選ぶというより気づいたらもう個別√に入ってた。これ共通にしてはニコラとの接触率高すぎ……?と思ってセーブしてみたらガッツリニコラ√でした。早ぇ。でもこれに関しては別に文句を言いたいとかじゃなくて、むしろさくっと個別√に入れるのはそれはそれで良いなと。

私は共通長いのも割と楽しめるタイプですが他の人のレビューとか見てると早く恋愛させろ!!!派も一定数いるっぽいので。気持ちはわかる。

 

ということでニコラからスタートを切ることになったピオフィ。結果として個人的に大正解でした。いや大成功?

 

私の男の好みとしては飄々とした中性的な色男(ロン毛だとなお良し)という感じなので、ニコラは中らずと雖も遠からずというか、多分ダンテとニコラだとニコラの方が私の好みに近いだろうな~というのがプレイ前の印象。期待値は高すぎず低すぎずという感じでしたが(失礼)、ニコラ・フランチェスカ、ここを大きく飛び越えてきた。すごい。後述しますがこの√のとあるシーンが私の性癖に見事クリティカルヒット。いやもう、本当良かった。おかげさまで一人目にして“勝ち”を確信しました。この時点でもうソフト代の元は充分とれたのであとは気楽に楽しむぞ~~~^^

 

 

ではここからガッツリネタバレありの感想となりますので未プレイの方はご注意ください!!

 

 

 

 

 

 

公式プロフィールが「息をするように嘘をつく」はもうアカンやつなんよ。

 

 

 

 

いやもうね、開幕早々胡散臭い

そう思ってしまうのは私があまりにメタ読みしすぎなんでしょうか。こんなに物腰柔らかで目が合ったらウインクとかかましてきちゃうマフィア、どう考えても裏がある絶対にどこかで掌返してくる男。危ないところを助けてもらって屋敷に連れていかれそのまま匿われることになる超スピード展開。ちなみにこの辺までまだ個別√に入ったという確信は持ってませんでした。ここからいろんな男と親睦を深めるパターンか?と思ったりしたけどどこに行ってもニコラばっかり現れるのでこれはもう√入ってるなと気づき。

 

 

あと余談なんですけどMSシステムがむずい。

「一方その頃……」的なものを覗くことができるというわけですが最初は左上に表示されてるそれが何なのかも理解してなかったし(アホ)、理解したあともどこを押せばいいのかイマイチわからず(アホ)。そして操作方法を覚えた後もうっかり飛ばしちゃってログから巻き戻すこともしばしば(アホ)。もしかしてこれ私がアホなだけか。多分ニコラ√の序盤三分の一くらいはMSシステム素通りしてる。

 

 

とまあ話を戻して、眠れないリリィにホットミルクを用意してくれてそのまま眠るまで傍に居てくれるし、「あーん」をねだってくるし、「甘えさせてくれる?」とか言って膝枕させてくるニコラ・フランチェスカ甘い。とにかく甘い。部下には厳しいところも見せるけどリリィに対しては首尾一貫してずっと甘い。これが逆に不信感を煽りまくる。時間をかけて打ち解けた後にこれなら「溺愛だ~~~♪」とか喜べたかもしれないけど初手からこれはどう考えてもおかしいだろ。というかこれでほんとにただの優男だったら許せないまである。ここまでずっと猜疑心を抱えながらやってきてるので甘々スチルの数々にも手放しにときめけないのが悲しいところ(いや嘘、「あーん」のくだりは結構萌えた)。でも本性見せる前のイチャイチャは心からキャッキャできないからはよ尻尾出さんかい!!!と思ってた矢先、リリィを狙う不審な影。殺されかかったところにやってくるニコラ。わかってて泳がせてたやつね。ハイハイ。

 

 

「ああ……。ごめんね、怖がらせて。間に合って良かったよ」
「後のことは何も心配いらないから、今夜はぐっすりお休み」

 

 

👆ぐっすりお休みできるわけないだろ。舐めてんじゃねーぞ。こういう時こそリリィが眠るまで傍に居るんだよ!!!!!!!!(クソデカボイス)

まあ襲撃者を「片づける」方が遥かに優先度高い男なのはすでにお察しですが。

 

 

そしてここで拷問シーン到来。マフィアもの乙女ゲームの洗礼を受けます。

いやね、もう、痛い。想像痛い。無駄に共感力の高いオタクなので私までベッドに寝転びながら悶絶してた。CERO「D」の本領発揮って感じ。ニコラ√入ってここに至るまでで一番ドキドキが止まらないシーンでした。指と爪の間にナイフの切っ先を当てた立ち絵のところで一旦Vita放り投げた。ボイス付きの断末魔がまたキッツイ。教会育ちの純粋培養乙女になんてもの見せてくれてんだ。本格的にときめくより先に拷問シーンでHPごっそり持ってかれてるの、乙女ゲームってなんだっけ……と若干意識が遠のいた。この界隈ではよくあることですね。

 

そんでドミニク釈放決定⇒殺害。正直リリィの作ったカンノーロが食べたいとか言い出した時点でそうなる気はしてた。たらればの話はするもんじゃないよ。

 

 

ここで訪れる「決断のとき」

ダンテに呼び出されたリリィ、そこに同席するニコラ。

 

 

「おまえには、何も知らせずに片をつけるつもりだったが――」
「ごめんね、ダンテ。そこまでだ」

 

 

ようやく現したな!!!!!!!!!!!!!本性を!!!!!!!!!!!!!!!!!!つかそこまでも何も遮るの早すぎだろ。一言目だぞ。

 

一応ここでthe Endも回収。ここで抵抗したら躊躇なく殺されることなんて乙女ゲーマーなら百も承知ですよ(そんなことはない)。

 

 

ファルツォーネを裏切ったニコラによりヴィスコンティへと連れ去られるリリィ。絶対いつか裏切るとは思ってたけどリリィだけでなくダンテ及びファルツォーネを裏切るのはちょっと予想外だった。

今度はヴィスコンティの屋敷での生活が始まるわけですが、攫われてきた組織の頭とはいえ憎めないギルさん。リリィをさらっと皆の輪の中に入れてくれるし、屋敷でのニコラよりもよほど最初から信用できる。快活な色男って感じ。早く攻略したくてうずうずしちゃうな。

 

 

「ギルもさっさと嫁もらえよ? 引く手数多だろ」
「世の中には素敵な女性が溢れ過ぎてる。なかなか心を決められねえんだ」
「流石ギル……。選ぶ側の余裕だよな、それ」
「そんなことねえよ。惚れた相手に選んでもらえるかが勝負、だろ?」

 

かっけぇ。

 

 

ちなみにここで自動選択するMS【一大事】で、警察側のエピソード。

マルコ視点でロベルトとの会話が繰り広げられますが、ここでロベルトはリリィに思いを寄せていることが判明。確かファルツォーネの屋敷にロベルトがやって来たときにもニコラがそんなようなことを言ってたけども。正直ツンデレというか普通に態度悪すぎるからそりゃリリィにも伝わらんわなと。共通√でぶつかった時の態度もアレだし「今まで通り教会で下働きでもしていればいいだろう!」とか意中の女の子への言葉じゃないだろ。不器用にもほどがある。

 

ニコラはここからリリィを避けるようになり、態度も冷たくなります。これも想定通り。こういう男はむしろ情が湧き始めたあたりでこういうフェーズに入りますからね。ここからは粘ったもん勝ちの持久戦というわけです。全く世話が焼けるぜ。

 

ここで選択肢「私はニコラのことが――」

 

 

おん???早いな??? 私はヴィスコンティに来てからようやくスタートラインに立ったつもりでいたのでちょっとびっくりした。まあその先に続く言葉は浮かばなかったとのことで、さすがにこの時点で確信的な恋愛感情があったわけではなさそうですが。今まで見てきた姿のすべてが偽りだとは思えない、だからこそ彼のことを理解したい――という流石のヒロインメンタル。露骨に突き放しモードだったニコラから素の反応と久々の名前呼びを引き出したのはナイスプレイでした。あとパニーニ食えよ。

 

しかし結局そこから数日経っても素っ気ない態度継続中のニコラまああの一件だけで簡単に懐柔されるわけはないけども。ここで見かねて助け舟を出してくれるギル。女が泣いているのは放っておけない性質だそう。抱いてくれ「……泣いていないだろう」ってちょっと困惑したみたいに返すオリヴァーも可愛くて好き。癒し。

 

 

「俺にいい考えがある。勝算は高いと思うぜ。乗るか?」
「……わかった」
 
⇒私はギルの提案に乗ったことを、すぐに後悔する破目になるのだった。

 

 

絶対美味しいシチュ確定演出あざま~~~~~~す!!!!!!!!!!!!

ここからニコラ視点に切り替わってすでにニッコニコの私。こういうシチュをヒロインじゃなくて男の側から見せてくれるの粋な計らいですね。嬉しい。ギルと並ぶリリィちゃんの立ち絵かわえ~。

 

ギルはニコラが戻ってくるタイミングを見計らい(多分)、王道中の王道、リリィに強引に迫るという芝居を打ってくれるわけですが、これがまあコッテコテすぎて笑った。恋の奴隷とかとか。おまえ絶対自分の√ならそんな迫り方しないだろ。しないよな?(一抹の不安)

本気で騙す気ある? と思ったもののニコラさんノータイムで部屋に突撃してきて爆笑。そういうとこ可愛げがあっていいと思うよ。笑ってるけど笑ってないニコラは二人の間に割って入り、そんなニコラに対しネタばらしの後に颯爽と部屋を去っていくギル。

 

「……ストロンツォ……」

 

👆ここで飛び出すイタリア語のスラング、よかった。

こういう綺麗系の男の口の悪さからしか得られない栄養素がある。そしてリリィの「関係を1から築き直したい」という提案もよかった。この日を境にリリィを避けることはしなくなるニコラ。ここからがニコラ√本格始動ですね。わかります。

 

 

翌朝、ニコラと普通に挨拶できて露骨に嬉しそうなリリィ。ニコラはファルツォーネの屋敷に居た時ほど甘々ではないものの、エスコートしてくれたり、ラテを入れてくれたりと優しい対応。「今日もいい天気ね」に対して「へえ、そうなんだ」は張り倒してやろうかと思いましたが。

 

 

「はい、どうぞ。砂糖とミルクは多めに入れたよ。好きだったよね?」
「……好き……!」
「ありがとう、ニコラ。うれしい」

 

 

リリィ、かわいすぎる。そりゃあニコラも反応に困るでしょうよ。でもこの手の男には素直すぎるくらいでちょうどいいいんですよね~~~~~。これぞヒロインパワー。

 

ここでニコラにとある【お願い】をするリリィですが、なんと夜遅くにニコラを自分の部屋に誘うという。まあファルツォーネの屋敷にいたときも普通に部屋に来てたし何なら初っ端から手握ってもらいながら寝てるわけだからアレだけど、それにしてもまあ無邪気というか無防備というか。王道の「俺も男だよ?」系お説教がくるかと思ったけどそういう方向性ではなかった。ただやはりニコラにはやや思うところがあった模様。

 

 

「僕にそういう誘いをくれた女の子は、大抵、話なんて口実だったから」
「でも、君の場合は本気なんだよね。わかっているよ」
「僕もそういう期待はしていないから、安心していい」

 

 

ここで「期待」って言葉を選ぶのがずるいんだよな~~~

そしてこの手慣れてる感ね。ジュリアも言ってたけど外では女の子いっぱい泣かせてきたんだろうな。でもニコラはプレイボーイ感をそんなには出してこないのが個人的には好きです。甘々モードの間のあれこれも女の子の扱いに慣れてるのは感じたけど遊び人というよりは紳士感の方が強かったので。いい塩梅だよね。

 

ニコラは常に線引きを忘れない男自分がマフィアだということ、「怖い」存在だということを繰り返し念押しするわけですが、リリィはそこに関して変に否定しないところがいい。ちゃんとわかった上での言動となればニコラもそれ以上は跳ね除けにくいよね。リリィに対して後ろめたかった、冷たくしても全然引かないからだんだん可哀想になってきたと語るニコラ。やっぱこの手の男に対しては押したもん勝ちなんだよな。

 

 

「ファルツォーネのお屋敷にいたとき、ずっと不思議に思っていたの」
「ニコラはどうしてこんなに優しくしてくれるんだろうって」
「だから……。ニコラの優しさは私を利用するためだったんだって理由がわかって――」
「むしろ、すっきりした気持ちだった」

 

 

👆わかる。ここリリィの感覚が思いのほか私と近くて嬉しくなった。でもニコラからは未確認生物でも見るみたいな視線向けられててワロタ。失礼やぞ。

 

 

「どうしてファルツォーネを裏切ったの?」という質問には答えてくれないニコラですが、そこからダンテの話が始まり、過去回想(スチル有)。

 

 

子供時代のダンテ、かわえ~~~~~~~。もちろんニコラもかわいいけどさらに幼い分ダンテがとんでもなくかわいい。声も喋り方もめちゃくちゃかわいい。これはニコラもお兄ちゃんになってあげたくなる。割と幼さのレベル違うけどそういや二人って何歳差なんだっけ~と思って確認したらニコラ28歳ダンテ23歳の5歳差でした。ニコラ28歳は結構大人だしダンテ23歳は結構若いな。ダンテが今カポとして毅然と振る舞ってる姿はこんなふうにぽろぽろ泣いてた子供時代の延長にあるのかと思うと胸がぎゅ~~~~ってなる。ニコラおまえこんな言葉まで交わしといて裏切っとる場合とちゃうやろ。ダンテの傍にいてやれよ。

 

ダンテの悲しみを想い涙を滲ませるリリィに礼を告げるニコラ。いやもうダンテのこと大好きやん。裏切ったように見せかけて実は裏切ってない(ファルツォーネのために動いてる)っていうパターンではなさそうだし、私もこの辺がイマイチ読めないな~と思ってたんですがピオフィはここにMSシステムが効いてくる。ニコラ視点での追加回想、「マフィアなんてもうやだ」と涙をこぼす幼いダンテ。そういうこと……?

 

あとダンテとの昔話を聞いて目に涙を滲ませたリリィへのニコラの対応がすごく好きだった。泣いていること自体は割とさらっと流すけど(焦ったり大げさに扱ったりしない)、眦に浮かんだ涙を指先でそっと拭ってくれる。この絶妙にナチュラルな優しさがこう……こうさあ……。こういうとこもプレイボーイ!ってよりは大人な男性の気配り感が強くてよき。

 

 

そんな折、3組織の頭が集まり会合を開くことに初見で一番気になる男でありながらまだほとんど出てきてなかったにもようやくお目にかかれてワクワク。彼の喋り方? 声の出し方? ってちょっと独特だよね。色気があって好き。

 

そしてここで突如好きな声帯の仮面男が現れる。なんだおまえは。Switch版の方のパッケージに意味ありげに描かれてたのを覚えてたので絶対に重要な位置づけのキャラだろうと思いながら観察。考察苦手なのでどんな役回りなのかは全く読めませんでしたが。多分仮面外したらイケメンなんだろうなってことくらいしか……。

 

無事談義が終わったかと思いきや、ここで現れたロベルトが暴走。ニコラが撃たれそうになったのをリリィが間に割って入る形で庇うわけですが、ド定番とはいえこの手の警備ほんと無能だな。そしてここでニコラの台詞。

 

 

「君は、なんてことを……!」

 

 

あの、最高です。多分ニコラここにきて初めてガチの焦り? 怒り? の表情差分。最高。好きな男のために危険を顧みない女とそれを許せない男が大大大大好物なのでこの辺で私のテンションは一気にぶちあがった。突如漂い始める“優勝”の気配。

 

ちなみにロベルトさんは完全に闇落ちしてるっぽくて笑った。ろくな接点もないリリィにそこまでの執着を見せるのは一体なんなんだ。あとロベルトの発砲を受けて処遇を話し合う頭たちのシーン、ダンテとギルは真っ当にかっこいいし楊はやべぇ男なのがよくわかる。これは楊√へ向けて腕が鳴りますわね……。

 

ロベルトなんかに構っている場合ではないニコラはギルに断ってからリリィを連れて先に帰宅。ここからの展開を想像して胸の高鳴りが止まらない俺。スゥ~~~~~~~~~~~~~(深呼吸)

 

屋敷に戻るまでの間にMS【処遇】が挟まりますがマルコ~~~~~~~!!!!!!って感じ。ここで生き延びたら明らかにもっとやらかす男だからそいつはもう捨て置いてくれって思うけどダンテとギルからも信頼を得ていて部下のことを見捨てない男。アツイ。

 

屋敷に戻ってくるとBGMがなくてシーンとしてるのがもう楽しくて仕方ない。リリィが話しかけても何も答えないニコラ。嵐の前の静けさってやつね。バァン!って部屋の扉が乱暴に閉められる音でさらにボルテージが上がる。

 

 

普段の彼らしからぬ乱雑な動作に、音を立てて扉が閉まった。
なのに、ニコラはまるで壊れものでも扱うみたいに、私の身体をそっとベッドに座らせる。

👆このギャップよ。最高オブ最高。

 

 

「どうしてあんな真似をした?」と珍しく感情を抑えきれない様子のニコラに、リリィは謝罪を口にしつつ胸の内を明かします。

 

 

「ニコラが撃たれるって思ったら、自分でもわからないうちに、とっさに――」
「――僕が、危なかったから?」
 
「ああ、もう! どうして君は……!」
「……ニコラに死んでほしくなかったの」
「だから、身体が勝手に動い――」

 

ここで言葉を遮るようにベッドに押し倒してキス。美麗スチルがドン。

 

 

はい。優勝です。

身を挺してニコラを庇う⇒ニコラガチ怒⇒余裕のないキスの三段構えが見事私の性癖にクリティカルヒット。正直リリィがニコラの前に飛び出したことにニコラが本気でキレるシーンさえ見れればそれで大いに満足だったんですがここからキスシーン(余裕なし)(激しい)(ベッドに押し倒し)に繋げてくれるの、控えめに言って神。制作陣に私の性癖露呈してた????? ってくらい刺さりすぎて何なら一周回って怖かった。というか混乱した。最高だよニコラ・フランチェスカ。ここに至るまでずっと一線を引くことを忘れずにいた男がここにきて自らその一線を踏み越える。あまりに良すぎて涙出てきた。

 

あと萌え散らかしたのがリリィの手首をぐっと握りしめるニコラの手ね。普段の立ち絵だとあんまり意識しないんですけどニコラって結構装飾品の類いを身につけてるんですよね。ピアスとか指輪とか。あと腕時計……は別にアクセじゃないけど。振る舞いもそうだしビジュアル的にもどこぞの貴公子みたいな雰囲気を醸し出してるニコラですがこのじゃらじゃらした手はめちゃくちゃマフィアの男で興奮する。あと袖口捲ってるのもいい。そんで両方の手でリリィちゃんの手を押さえ込んでるのも逃がす気なさすぎて最高。おまえはどこまで最高を塗り重ねれば気が済むんだ。リリィもリリィでニコラを守りたいからもし時間が巻き戻せても同じことをするって男前すぎる。その言葉に煽られてまた口づけるニコラ。ねえもう最高なんだが!!!!!!!!!!!!!!!(身悶え)

 

ちゃんとした手順を踏んで想いを通わせてからのイチャラブキッスももちろん大好きなんですが両片想いの状態で堪えきれず強引にしちゃう余裕なしキッスからしか得られない栄養素があるんじゃ…………。

 

 

「どうして君は、こんなに――」
「僕の心を、搔き乱すんだ……!」

 

 

性癖シーンの過剰摂取で死ぬかもしれん吐き捨てるように言って部屋を出ていくニコラ。私はあまりにニヤニヤしすぎてもうこの辺で頬が引き攣り始めてた。深夜にベッドの中で一人暴れながら破顔する成人女性の図は傍から見ると完全なるホラーだったはず。

 

 

にやけ面のまま自動発生MS【扇動】に進む。ロベルト視点。

教会育ちの清廉な女だと思っていたのにってリリィちゃんの表層的な部分だけ見てそこから勝手な理想像を膨らませた感がすごい。その程度の想いをここまで拗らせて闇落ちできるの逆にすごいけど。渾身の「ニコラ・フランチェスカ……!!」はちょっとおもろかった。

あと楊おまえはいらんことすな!!!!!!!! 攻略対象の男が他√とはいえここまで露骨に悪役に回るのかとここでもマフィアものの洗礼を受ける。でも今までやってきた乙女ゲーは攻略対象たちが仲間同士なパターンの方が多かったしな。対立する3組織にそれぞれの攻略対象たちがバラけているとなると互いを陥れることになるのは致し方ないか。許せんけど。

 

 

ここからマルコ視点。ダンテと遭遇して話をしている間に何者かがダンテを狙って発砲。咄嗟に庇うマルコ。ここ、「追うな!」ってマルコを止めるダンテも「俺は刑事だ!」って返すマルコもどっちもいい。だがしかし想定通りここで現れるロベルト。いやだ~~~~~~ッマルコ逃げて超逃げて。ここはダンテに従った方がよかったよ……泣

 

マルコを銃殺して高笑いのロベルト、もう完全に気が狂っている。これは暴走の始まりに過ぎないんだなと思うと鬱。ちょっと前まで至極のキスシーンにときめいてたのに……。

 

 

案の定すぐにニコラがダンテ暗殺未遂、居合わせたマルコを殺害という記事が出回り、構成員たちからニコラに向けられる疑いの目。すんげ~~~嫌な流れだ……。ただここでニコラがちゃんと「リリィの立場を悪くしたくないから距離を置こう」って言葉で伝えてくれたことと、オリヴァーがニコラを庇う側に回ってくれたことだけが救い。初見の印象よりだいぶ融通が利くし優しいんだよなオリヴァー。好きだ。あとニコラはちょっと成長したね。屋敷で遭遇したオルロックも無償で情報を提供してくれるしその優しさにじんとくるんだけど想像以上に状況が悪いことがわかってさらに頭を抱える。噂って、人間って、怖い。あの晩のキスの意味は~とかそんな場合じゃなくなってきた。ギルの計らいで教会で息抜きできる~~って思ってたら当然のようにロベルト現れるしね。怖えよ。汚れてしまったとかその発想がもうアカン。

 

屋敷に戻った後ニコラを捕まえて話をするんですが、ロベルトがリリィに特別な感情を抱いているという指摘に対して「理屈としてはわからなくもないけど好かれていると感じたことがない」と答えるリリィ。めちゃくちゃわかる。おまえは闇落ちする前に好きな子に対する態度をもうちょっとどうにかしろよ。

 

そしてここで明かされる先代カポが殺された夜の話。確かに大人になってからの方が泣いている姿を見るのは堪えるし、見ちゃいけないもののような気もするだろうな。そうやってダンテを大事に思っていながらもファルツォーネを裏切った理由も今度はちゃんと教えてくれる。

 

ニコラがファルツォーネ・ファミリーを潰したかったのは、ファルツォーネの血に縛られた生き方しかできないダンテを解放したかったから。ファルツォーネを裏切ったのもダンテを大事に思っていたのも紛れもない真実だったわけですね。そこまでしてダンテを解放したいと思うのは幼少期に彼がこぼした「マフィアなんてもうやだ」あたりも影響してるんだろうなとは思うんですが。

 

 

「それはダンテが本当に望んだことなの?」

 

 

👆それな。まじでこの一言に尽きる。どう考えても兄のような存在であり右腕でもあったニコラに裏切られファルツォーネを潰され、しかもそんなニコラの犠牲の上で自由の身になるとかダンテが望むわけもない。そりゃあ若くしてカポとして生きていかないといけない重圧とかはあるだろうけど普通にカポとしてのダンテをニコラが傍で支えてくれる方がよっぽどダンテとしては幸せなんじゃないかって思っちゃうよ……。大体ダンテの命は助かってもその計画ならファミリーは全滅するわけで、そこから自由の身になっても解放されたから自由に生きるぞ~~~とはなれんやろ。「ダンテは知っているの?」「知らないよ」じゃねえ。知らせろ。対話をしろ。一人で突っ走るな。ある意味リリィへのクソデカ感情勝手に拗らせて暴走してるロベルトと近しいものすら感じるぞ。

 

今まで誰にも明かしたことがなかった自分の胸の内を初めて打ち明けたニコラ。リリィの手をとり、その顔を覗き込む。ここでニコラが語り始めたリリィという女の子の在り方、ほんとにそうなんだよな~~~~~。教会育ちでこの世界の汚い部分なんて何も知らない女の子なのかと思いきや、いや実際にニコラと出会ってから初めて知ることも沢山あっただろうけど、綺麗事を使ってそういうものの本質から目を逸らすんじゃなくて、ちゃんと受け止めて向き合っていく感じがね。リリィは何も盲目的に人を信じてるわけじゃなくて、自分で選んで人を信じてる。マフィアとして生きるニコラが「怖い」こともちゃんとわかっていて、その上でニコラと関わることを選んだみたいに。だからそんなリリィに惹かれていくニコラの気持ちはよくわかる気がする。

 

この流れは告白イベか? と思いきやまさかのリリィちゃんから告白時を戻せてもまたニコラを庇うって宣言した時もそうだったけど、この√のリリィ、時々すごい漢気がある。しかもなかなか本音を口にしないニコラに対してどこまでも素直に感情を伝えるから女の子としてめちゃくちゃかわいくもあるという最強の二刀流。こりゃあニコラさん骨抜きにされちゃいますね。ここで「半端な状態で愛を囁けない」と返すニコラもよかった。この場で愛を囁けない、それこそが何より真摯な愛だと思うんですよ私は。あの夜どうしてキスしたのかということついてもちゃんと聞けてにっこり。

 

 

「それは……したくなったから?」
「……そんなにしたかったの?」
「…………………………………………………………」
「どうしてそんな言い方するかな……」

 

 

ここのくだり、最高だった。こういう男が無自覚な女の子に翻弄されるシチュはなんぼあってもええんですよ。失っていたかもしれないと思うと怖くなったんだね。触れたかったんだね。我慢できなかったんだね。うんうん(満面の笑み)。

 

 

そこからリリィに促されギルのもとに弁明をしに行くニコラ。深夜に談話室でひとり酒のグラスを傾けているギル、絵になりすぎる実はダンテが襲撃された時ニコラは幹部会議に参加していたため、ギルやオリヴァーは端からニコラの噂が濡れ衣だと知っていた。そのためすでに手を回して調べてくれていたギル。情報提供に協力してくれていたオルロック。好きだ~~~~~~~~~~~~~~。

 

老鼠と通じている刑事・ロベルトに辿り着いたことで、今はヴィスコンティとファルツォーネで対立すべきではないとギルの決定。翌日の夜、ダンテと直接話をつけるというギルに苦言を呈する幹部たち。ファルツォーネを裏切ってヴィスコンティについたニコラを恨んでいるに違いないという意見にギルは笑みをこぼしながら言う。

 

 

「ダンテは、おまえを殺さねえ道筋を探してる」

 

 

ダンテ~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!いやそうなんだろうって気はしてたけど。「表向きは冷徹に振る舞っても所詮はお坊ちゃん」って評価を下すギルはやっぱり大人の男感がすごい。俯瞰して物事を見れるタイプなんだろうな。

 

 

「で、だ」
「実は今日、ダンテに会ってきた」

 

 

オリヴァー「…………」👈この顔がすべての感情を物語ってて笑った。

 

 

直接話をつけることにしてもうつけてきた!ってギル、好きすぎる。回想シーンでは護衛もつけずたったひとりで訪ねてきたギルに頭を痛めるダンテの姿。お坊ちゃんって評されてたのを聞いてから見るとなんだかダンテがとてもかわいく見えてくる。そもそも顔立ちが割と綺麗というかかわいいもんな。幼少期の姿を思えば当然である。

 

 

ギルとダンテが詰めた作戦は、老鼠の拠点をダンテが訪ね、そこを狙ってくるであろう老鼠をヴィスコンティとファルツォーネが一気に叩くというもの。ニコラは汚名返上も兼ねてダンテの警護につくことに。ここで会議は終了。

 

 

 

 

💖BEST END💖

自動発生MS【成すべきこと】で会議後にギルを呼び止めるニコラ。ロベルトがニコラに執着するのはリリィの存在が大きい。そのリリィを警備の手薄になる屋敷に残していくのには懸念があると提言する。リリィには護衛をつけることになるも、不安が拭い切れないニコラ。ダンテを守らなければいけない状況が迫る中、頭を占めているのはリリィの存在らしい。ダンテに対してあれほどのクソデカ感情を見せていたニコラがリリィの方に意識を持っていかれてるの、だいぶ大きな変化だなと思う。

 

作戦決行の日、リリィはニコラを見送りに行く。話すのは久しぶりだと零すリリィに、「君を避けていたわけじゃない」と返すニコラ。言い訳っぽい口ぶりがニコラにしては珍しいと笑みを漏らすリリィだけど、まあ実際彼は前科持ちなので。ちゃんと言っておかないと誤解されないか不安なとこはあるんだろうな。完全なる自業自得である。

 

本当は危険な場に行ってほしくない。でもニコラはマフィアで、だから行かなくちゃ。そんな思いで、滲んだ涙がこぼれないようニコラを見つめるリリィ。健気すぎる。「半端な状態」はまだ続いているわけで、最初はリリィに触れるのを躊躇っていたニコラですが、ここで堪えきれなくなったとばかりにリリィを強く抱き寄せる嫌な予感が消えなくて、本当はまだ秤にかけて迷っているというニコラ。ヴィスコンティへ行うべき義理立て+裏切り者のニコラを助けようとしているダンテを守ることに対してリリィちゃん単身を天秤にかけていい勝負できるの普通にすごいな。愛を囁くのはまだお預け状態だけどいつの間にやらめちゃくちゃ愛されとる。

 

 

「……ごめんね。こんなこと君に言っても、不安にさせるだけなのに」
「ううん……」
「教えてくれるのはうれしい。何も知らないでいるのは苦しいもの」

 

 

👆ここのやり取り、めちゃくちゃ良いニコラは本来言ってもどうしようもないことは口にしないタイプの人間なんだろうなあと。だからこそ、自分の気持ちを誰にも明かしてこなかったニコラがこういう心情を自らリリィに吐露するのも、リリィがそれをうれしいと受け止めるのも本当に良かった。今まではニコラのことを知りたくても知れなかったんだもんね。二人の関係がここまで変化したんだなと思うととても感慨深い。

 

全部終わらせて、君に伝えるために死なずに帰ってくると告げるニコラ。そしてギルを筆頭に一連の流れが終わるまで口を挟まず優しい視線で見守ってくれていたヴィスコンティの皆。好きだ。マフィアのファミリーとは思えない温かさである。

 

ニコラたちが出発してしばらく経った時、屋敷で待機中だった構成員の一人がリリィの部屋へ。ニコラがダンテを庇って撃たれて重傷だから来てくれ、とのこと。ごめんだけどめちゃくちゃ疑わしいぜ~~~とか思ってたらまあ案の定ということで、リリィが構成員について行ったところで視点は切り替わり、どこかへ急いで向かっているニコラ。ここで飛び出す新たなスラング:カーヴォロ。ああ、なんてこった的な意味らしい。イタリア語全然知らんのにスラングの知識だけ増えていく。

 

 

ここで「行かない」を選ぶとthe Endなんですが、実際罠なんだから行かない方が賢明な判断なんじゃないか? とか思ったり。こっちのパターンだとニコラはすでにロベルトに殺されており抵抗する力さえ失い絶望するリリィちゃん、でエンド。狂気的な表情で独りよがりな妄想を語ったかと思えばニコラの名前を出された途端すんって表情を失ったり、この辺の感じ、なんとなくアムネシアを思い出した。狂気。

 

ちなみにthe Endの画面に表示される Mors ultima linea rerum est  は「死は万物の終着点である」との意味だそう。勉強になります。

 

 

 

 

どこかへ急ぐニコラと共に浮かび上がる回想。銃撃戦の最中、同じ物陰に居合わせたダンテはニコラにロベルトに関する情報を伝えてくれます。

 

 

「……どうして、そんなことを僕に」
「……この位置が気に入った。ふたりで隠れるには手狭だろう」
「ここからひとり、いなくなってくれると助かる」

 

 

ダンテ~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

最高だよ。最高としか言えん。まだ何も聞いてないのにニコラへの信頼をちゃんと残していて、ニコラのリリィへの想いもちゃんと理解していて、負担にならない形で背中を押してくれる。器デカすぎだろ。この一連の流れを微笑むでもなくいつも通りの顔で言ってるのがまた良い。ニコラとダンテの関係値、とんでもねえな…………。

 

ダンテの後押しで、リリィを選んだニコラ。屋敷に戻るもすでにリリィは連れ去られた後で、急ぎファルチェ地区に向かいます。ここでニコラが心の中でこぼす「もっと素直に生きられたら」という言葉はニコラ・フランチェスカという男の在り方をこの上なく的確に表しているなと。

 

一方リリィはロベルトと対面構成員はその場で銃殺。この手のモブってほんといいように使われて殺されるよな。俺のものにならないなら殺してやる!的なモードに入ったロベルトのもとにニコラが間一髪でやって来る。二人でビルから逃げ出すものの街中でも構わず銃をぶっ放すロベルト。無敵の人すぎる。リリィを離せと激高するロベルトに、燐然と告げるニコラ。

 

 

「リリアーナは渡せない。僕は、リリィを愛しているから」

 

 

👏👏👏👏👏(拍手喝采

いいぞ。ロベルトはあくまで司法のもとで裁かれるべきだと冷静な態度を保つニコラですが、俺のものにならないならリリィも殺してやる!!というロベルトの言葉にニコラの表情が一変。ここのスチルめちゃくちゃ良かった。鋭く刺すような眼差しで拳銃を構えるニコラはこれぞマフィアと言わんばかりの風格。リリィ曰く「初めて見るニコラの真の殺意」。それに怯んだロベルトはニコラの銃弾のもとにあっけなく倒れ事件は幕引き。

 

ロベルトの罪を暴いたことでニコラの無実も証明され、ついでにニコラの裏切りもすべて見せかけだったという記事が出ることに。もちろんダンテは承諾済みで双方の構成員にも伝達済みというギルお得意の後出し戦法。最高です。ギルは初めからニコラの裏切りの意図をわかっていた模様。ヴィスコンティからリリィを連れて出ていくよう言うギル。ここだけ切り取ると追放したみたいだけど違うんだよな~~~~~マジでいい男だよギルバート。はよ攻略させてくれ。その後ニコラにかけた言葉もよかった。そうなんだよな。ニコラのやろうとしてたことはダンテだけじゃなくて大勢の人生に影響を与えてしまうことなわけで。腹割って話せってのはほんとにそう。

 

ニコラと共にファルツォーネを訪れ、ここでようやくダンテと本音の話。ダンテを害するための裏切りじゃないってのはやっぱりわかってたんだね。ニコラのたった一言ですべてを理解できてしまうダンテ、あまりに“”良“”すぎて泣いてしまった。口ぶりからしてダンテはカポとしての重責から逃れたいってよりは自分がカポに相応しいかどうかっていうところに葛藤があったのかな~と(GOOD ENDでもニコラに「俺をカポとして認めてくれていたか」って聞いてたし)。血に縛られた生き方だとしても自分の意志で選んだのだと言い切るダンテに、ニコラは安堵と自嘲の混じった笑みと共に一言。

 

 

「すべては僕のひとり相撲だったってことか……」

 

 

結論:対話は大事。

ここで初めてニコラを「兄」と呼ぶダンテは確かにずるかったね。ちくしょう。最高だよ。

 

 

ファルツォーネに戻りダンテの右腕として生きていくことに決めたニコラ。リリィと二人で中庭のベンチに腰掛けながら、ニコラはようやくちゃんとした言葉で愛を伝えます。思い出の場所での告白イベっていいよね。あの時リリィに甘えたくなったのがニコラの本心だったと知れて嬉しい。

 

 

「僕はマフィアだ。その生き方は変えられない」
「でも僕は、君を離してあげられない」
「――だから、ごめん。諦めてくれる?」

 

 

はい!!!!!!!!!!諦めます!!!!!!!!!!!!!!!!いやもうね、この手の男の愛の告白の仕方として個人的に100点満点だった。マフィアである自分はリリィの相手として相応しくないとずっと線を引いてきて、その気持ちは今でも変わっていなくて、それでももう手放せなくなっちゃったんだよね。ここの「諦めてくれる?」のトーンが自信ありげに笑いながらとかじゃなくてめちゃくちゃ真摯で、でもリリィにすべてを委ねるというよりはもう譲る気がない感じなのが最高すぎた。木村さんの演技まで込みで120点満点だよ…………。

 

最後はロマンチックなキスシーンで〆。そしてED後、小鳥たちのさえずりと朝の空。目を覚ますと何故か思うように身動きがとれないリリィ。これはもうお察しですよ。

 

 

「おはよう、リリィ。すっかり目が覚めたみたいだね?」

 

 

きました肌色スチル。

拷問シーンの時点でCERO「D」はそっちか~~~と思ってたんですが最後の最後にやってくれましたニコラ・フランチェスカ。朝からとんでもない距離感で顔を覗き込んでやがる。細すぎずゴツすきずの絶妙な体つきがもう……もう…………(死)。

 

 

「昨日は、ごめんね。僕は自分のこと、もうちょっと冷静な――」
「理性的な人間だと思っていたんだけど、どうも実際は、違ったみたいだ」

 

 

ニコラ・フランチェスカ~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!こういう歯止めが利かなかった系の匂わせ大好きオタクだから咽び泣きながら爆散した。ゆうべはおたのしみでしたね。リリィの反応がまたかわいくてかわいくてそりゃあニコラももっと愛を伝えたくなる。っぱ素直に気持ちを伝える女の子が最強なんだよな。勉強になります。文句のつけようのないBEST ENDでした

 

 

ちなみにBEST ENDの最後の画面に記されている文言。

Calamitas virtutis occasio est. ――[災難は勇気を試す機会である]

Audentem Forsque Venusque juvat. ――[運も愛も大胆に振る舞う者の味方をする]

 

 

なるほど。深い。

 

 

 

 

 

💓GOOD END💓

別名:ギルバートいい男すぎEND と呼びたい。

 

 

ヴィスコンティの構成員に屋敷から連れ出されたリリィ。銃撃戦の最中、突如現れたオルロックがそのことをニコラに知らせる。ここではダンテとのやり取りはなく、ニコラは自らの判断でリリィのもとへ。

ここのギルがまたかっけぇんだな~~~。銃の構え方が強者のそれで好き。

 

こちらの√ではオルロックにリリィを廃ビルから連れ出してもらい、ニコラが一人でロベルトを殺害。ダンテと協力した作戦は概ね上手くいくものの、ニコラの疑惑を晴らすことはできなくなってしまい、居場所を失ったニコラはブルローネから去ることを決意。その前にけじめをつけるためダンテのもとを訪れるニコラ。ダンテを【血】から解放したかった、そのニコラ自身もまた【血】に縛られていたのだと気づくのにはあ~~~~~となりました。決して大団円ではないかもしれないけどこっちの二人の在り方もすごくよかった。

 

そのまま一人で街を去ってしまうのかと思いきや、その晩、リリィを攫いに来るニコラ。ガッツポーズの私。よくやったニコラ。リリィも「連れて行って」とは言えていなかったのでハラハラしてたんだけどちゃんと迎えに来てくれてほんとによかった。決して安全な旅ではないことも理解した上でニコラの手を取るリリィ。二人で夜の屋敷を抜け出します。その微かな気配を感じたギルは酒のグラスを片手に一言。

 

 

「静かに出てけよ。……旅の始まりには、いい夜だ」

 

 

ごめん。ここに全部持ってかれた。

え??????なに????????ギルバートあまりにもいい男すぎて涙出る。頼むから次に攻略させてくれ。ヴィスコンティとしては大々的に連れ去ってどうぞとはできないし追っ手もかけないわけにはいかないかもだけどここはヴィスコンティのボスとしてじゃなくギル個人の判断で見逃してくれるってか~~~~~~??????好きすぎる。優勝だよ。ギルって人格としては明るめなタイプだと思うんだけどこういう静と動の使い分けが上手すぎてそこにめちゃくちゃ大人の色気を感じる。はよ恋愛させてくれ。

 

二人で船に乗って行き先を決めるスチル、装いも新鮮で良かった。大変なこともいっぱいあるだろうけど離れ離れにならずに済んだので充分ハッピーです。ピオフィのGOOD ENDを踏むのはこれが初めてだったのでビクビクしてたけどGOODがちゃんとGOODで安堵。

 

Dum spiro, spero. ――[命ある限り希望を抱くことができる]

 

 

 

 

 

💔BAD END💔

GOOD ENDで浮かれてたらBAD ENDで撃ち落とされた。

私は好きなおかずを最後にとっておくタイプなので幸せなエンドと不幸せなエンドがあるなら基本は不幸せな方を先に回収するんですね。いや何もバドエンが嫌いとかそういうわけではないんですけど、最後にえぐいバッド浴びてそれで終わりだと立ち直れない可能性があるので。ただ「ここから不幸になるんだよな~」と思いながら各エンド共通のときめきシーンを浴びるのもそれはそれで勿体なく思える節もあり、かつピオフィはエンドが3種類ということで、悩んだ末にGOOD⇒BAD⇒BESTの順に回収することに。結果として、

 

とりあえずBADを最後にしなくて本当に良かった。

 

 

この後にBEST控えてるから!と自分を鼓舞することで何とか一命を取り留めましたがそれがなかったら多分息絶えてた。恐ろしや。

 

 

ピオフィはEND分岐が最終章の一つ前からということで、その時点で期待が半分恐怖が半分。作品によっては土壇場で急カーブからの時速180kmで地獄へGO!みたいなパワータイプの分岐もありますがピオフィはその辺かなり丁寧っぽい。BADが作り込まれてる作品は個人的にとても信頼できると思っていますがそれはそれとして怖い。一人目だからBADの方向性が読めなくて尚怖い。ビビり倒しながら進んだらダンテ視点から開始。あ。終わったわこれ。突如として街中で発生する発砲事件、逃げ遅れた幼い子供を助けるために飛び出したところを銃殺されるダンテ。カッツォ。

 

 

ここから突入するChapter07のタイトルはinsípido――[味気ない]。

 

ダンテの死を知ったニコラはギルを殺害。あー、終わりです。BADへの突っ走り方が想像以上で頭を抱えた。ダンテをファルツォーネから解放するためにヴィスコンティに来たのにそのダンテが死んだら意味がないってのはわかるけどさすがにギルとばっちりすぎる。二人の間に割って入ろうとしたリリィを「死にたいのか!?」って突き飛ばしたり最後までいい男だったよ…………。

 

教会に帰るよう言われたものの、今のニコラを放ってはおけないと一緒にファルツォーネに戻るリリィ。ダンテはニコラのことについて何も言及しなかったそうで、ニコラの裏切りはやはり作戦だったのかとファルツォーネの面々は困惑しつつも受け入れ体勢。ますますギルバートが殺される必要なくて鬱。ニコラはダンテに替わり次のカポに。ダンテを【血】による重責から解放したかったニコラがそれを背負わされるの、これもめちゃくちゃBADの在り方って感じがする。

 

そしてダンテの葬儀シーンでスチルが入るんですが正直これがめちゃくちゃ刺さったこんな状況下で申し訳ないけどニコラのビジュとしては一、二を争うレベルで好きかもしれない。黒スーツに雨に濡れた髪と色を失った端正な顔……美しい……。

 

 

ここからChapter08 digestivo ――[食後酒] に突入。

 

リリィが構成員と他愛のない話をしているところに現れるや否や、冷ややかな視線を向けるニコラ。この感じ、知ってる。他の男と笑い合ってるのを許せないあれだ。いよいよ本格的に不穏になってきたな~~~と思ってたら執務室に連れ込まれて鍵をかけられる。まずいここでニコラの心を壊したくないと受け入れることを選ぶリリィが切ない。こういうのは一度受け入れてしまったらおしまいなんだよな…………。

 

 

順調に敵を潰していくファルツォーネ。そして繰り返される情事。これを「いつものように、鍵をかけた」という一文で表すのが個人的にはめちゃくちゃ上手いなと思った。間接的なのにその異常さ恐怖感がよく伝わってくる。お互い想い合ってるはずなのに正しくない形で体だけ繋がってしまう系のこれが私には結構くるんですよね~~~。直接攻撃を食らうというよりは状態異常でじわじわHP削られてく感じ。繰り返すほどに正しい在り方には戻れなくなっていくしんどさみたいなものがある。

 

 

リリィに依存していくニコラ。ニコラが壊れてしまわないように受け入れることを選び続けるリリィ。楊が死に、復讐が終わっても、ニコラはもう元には戻れない。何故なら「彼はとっくに壊れてしまっていた」から。

 

 

BADのEDが流れ始めるところ、言いようのない絶望感があってよかった。

 

 

そして最後のあの意味深な独白はなに???????ディレットーレですよね????????彼の本当の役回りが全然読めなくて気になりすぎる。

 

 

最後は籠の鳥END。監禁といえば監禁なのかもしれないけどリリィの場合はニコラのために自分の意思で籠の中にいるのが良い。「鍵の開いた鳥籠」という言葉選びが秀逸。ニコラの壊れ方はわかりやすいぶっ壊れというより静かに狂気に沈んでいった感じで、今でも表向きは正常を保っている感じが逆に心にくる。ダンテのこともそうだったけどニコラは結構な依存体質というか、他人軸でしか生きられないタイプなのかな。あとリリィのドレス姿が綺麗でしたね。ピオフィは衣装が豊富でいいって話を聞いたことがあったけどその通りでした。目が楽しい。

 

そして途中まで「いつニコラ死ぬんだろ……」ってハラハラしながら見てたけどピオフィのBADはそういうんじゃなくてもっと丁寧に絞め殺してくるタイプということがわかった。これは他の√に向けて腕が鳴るぜ…………。

 

Heu, Fortuna, quis est crudelior in nos. ――[嗚呼、運命の女神よ。私たちに対して残酷なのは、誰?]

 

 

 

イタリア語はからっきしだけどなんか全体的におしゃれな感じでよかった(アホの感想)。ニコラ√のチャプタータイトルはコース料理に喩えられている模様。BEST ENDのChapter08だけは調べなくても意味がわかったよ。

 

 

🥀SHORT STORY🥀

 

ファルツォーネに戻り忙しい日々を送っているニコラがその合間にリリィにちょっかいをかけるエピソード。好きな子の感情を搔き乱したいっていうのは普通の男の子っぽい感覚でいいね。自分が囁く愛の言葉は真摯に聞こえないことがあるらしいことに多少の自覚があるところも。「……続きは今夜に」に対してしっかり返事を求めてくるあたりはこいつ~~~~~~~~って感じだったけど。まんまと振り回されてちょっと悔しい。たまにはリリィに報復(?)されてくれ。

 

 

 

 

 

 

というわけでニコラ√、めちゃくちゃ楽しみました

概ね予想してた通りの男ではあったけど予想してた以上に良いストーリーだった。ボリュームもかなりあって大満足。すでに続編もやる気満々なので楽しみだ~~~~~~。

 

そしてギルとダンテとオルロックの3人がしっかり好感度を上げてきた中で気になってた楊だけが一人逆走してる状態なんですが大丈夫そ?

 

 

 

 

最後に一言。

ニコラ・フランチェスカってやたら声に出して言いたくなる。

 

 

 

 

 

 

 

次はダンテ√いきます!